配管ニュース詳細
松阪鉄工・アサダ
アイデア力アピール
10月初旬に名古屋市で開催された「第30回管工機材・設備総合展」(愛知県管工機材商業協同組合主催)で、小物商品ながら「アイデア力」で来場者の注目を集めた商品があった。松阪鉄工所の「内径レンチ」とアサダの「イージーカッタ」。
「内径レンチ」は、洗面台やトイレの交換時にアングル止水弁などが折れて困る場合、折れ残った配管ネジ部を簡単に取り出すことができる商品で、壁などを壊す必要もない。操作は簡単で、折れ残ったネジ部に内径レンチを挿入、手で少し回すだけで返信ロック機構が内側から強力にロック、簡単に外すことができる。
内径レンチはこれまでも市販されていたが、同社の商品は両端に15A/20Aのそれぞれを取り付けたタイプ。
アサダの「イージーカッタ」は、他社従来製品と比べ価格を半分〜3分の1とした低価格の埋設塩ビ立管用内径カッタ。排水マスの立管の切断に使われるもので、機能をシンプル化することで大幅な低価格を実現した。主な特徴は
1.2500rpmまでのドリルに付けて使用するだけで簡単・早く使用できる
2.ダイヤモンドブレードは交換可能
3.切断管の肉厚に合わせてガイド交換が可能
4.刃の下のガイドにより最後まで安定した切断ができる。
両商品ともこれまでも市場にある商品だが、独自のアイデアを盛り込んで使いやすさや低価格を実現したもの。来場者から「これは便利。こういうのが欲しかった」との声が上がっていた。
管材メーカー各社
エアコン交換時に難燃銅管への切り替え呼びかけ
業務用空調機(パッケージエアコン)の更新時に空調用被覆銅管をそのまま再利用するケースがあることを受けて、大手管材メーカーでは安全性を確保するため、難燃性の冷媒用被覆銅管に切り替えるよう呼びかけている。
国土交通省は昨年4月1日付で、新規の公共建築工事物件に採用する冷媒用被覆銅管について日本銅センターが制定(平成24年11月)した難燃断熱材仕様(JCDA0009規格)による銅管肉厚及び難燃性のポリエチレン保温材を被覆したものに限定した。同時に、公共建築物の新築・増築の際に適用される平成25年版「公共建築工事標準仕様書」と「公共建築改修工事標準仕様書」も改定。これにより、現在流通している冷媒被覆銅管の保温材は、ほぼすべて難燃冷媒被覆銅管となっている。
エアコンの新冷媒「R32」は、高効率で環境負荷が低い冷媒ガスとして広く採用されているが、従来の不燃ガスと異なり微燃性のため、耐用年数を超えた可燃タイプの被覆銅管を用いた場合、火災時の延焼防止に注意が必要となる。しかし、業務用被覆銅管は家庭用などの汎用品に比べ割高で、各社とも今年10〜15%の値上げを行ったこともあって、施工業者はコスト面から被覆銅管を再利用するケースが多くあるという。
管材メーカー各社は、継手部分での漏れの危険性や支持部などでの伸縮の繰り返しによる疲労割れの可能性を点検する一方、できるだけ早期に冷媒用被覆銅管への更新を呼びかけている。