国交省 下請取引実態調査
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国土交通省がこのほど公表した2015年度「下請取引実態調査」によると、建設工事を下請負人に発注したことのある建設業者(9598者)のうち、建設業法に基づく指導を行う必要のない建設業者(適正回答業者)は293業者(3.1%)で、14年度の前回調査(3.0%)とほぼ同じであった。調査は全国約1万4000業者に行い、1万1953の有効回答を得てまとめた。調査時期は昨年7~9月。
調査結果では、元請負人から「不当なしわ寄せを受けたことがある」と回答した業者は11.7%と、一昨年7~9月の前回調査(12.9%)から0.7ポイント低下、3年連続減少した。一方、発注者(施主)から「不当なしわ寄せを受けたことがある」と回答した業者は5.0%で、前回調査(4.3%)から0.7ポイント増加し、2年続きの減少から増加に転じた。
国交省などが取り組んでいる建設業の社会保険加入促進に関連して、前回に引き続き法定福利費が内訳明示された見積書の活用状況についても調査した。その結果、法定福利費が明示された見積書(標準見積書)の提示を全部または一部の下請契約で働きかけている割合は33.2%で、前回(28.7%)から4.5ポイント増加、標準見積書を全部または一部の工事で提出している割合は35.9%で、前回(31.6%)から4.3ポイント増加した。
なお、社会保険などへの加入状況をみると、雇用保険の加入者は96.2%、健康保険で95.0%、年金保険で97.5%となり、3保険すべてで前回調査より加入状況が改善した。一方、3保険のいずれかに未加入である業者のうち、今後加入を予定していると回答した業者は52.1%と、前回(47.0%)に比べて5.1ポイント増加した。
「賃金」項目では、賃金を引き上げた、あるいは引き上げる予定があると答えた業者は68.6%で、前回(61.2%)に比べて7.4ポイント増加した。引き上げの理由としては、前回と同様に「周囲の実勢価格が上がっており、引き上げなければ必要な労働者が確保できない」が最多となった。一方、引き上げない理由としては前回と同じく「請負価格が低く、賃金引き上げの費用が捻出できない」が最も多く、一部業者の厳しい現実も伺える。
一昨年4月の消費税増税に伴い、消費税の転嫁拒否行為(買いたたき、減額、本体価格での交渉拒否、役務利用・利益提供の要請)が行われていないか調査した結果、「消費税率8%での契約がすべて行われた」(96.8%)、「消費税率8%での支払がすべて行われた」(97.1%)、「本体価格での交渉拒否または税込み価格での契約の強制はなかった」(95.0%)、「消費税引き上げの代替としての商品.サービスの利用強制はなかった」(98.5%)の回答が多かった。
管材新聞 2016年2月3日 第1656号より抜粋
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