国交省 民間工事の品質確保へ「指針」策定
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国土交通省はこのほど、民間建設工事について発注者と受注者などの関係者が施工上のリスクに関する事前の情報共有と適切な協議を行い、円滑に工事の施工を進めるための指針(民間工事指針)を初めて策定した。
指針では、調査会社の調査結果や専門的知見を活用する「事前調査」、施工者が工事経験などを基に専門的な見解を提案し受発注者間で適切に情報共有する「情報提供」、協議項目について施工上のリスクに関する協議を行い、共通認識を持った上で請負契約を締結する「関係者間の協力体制の構築」の重要性を訴えている。
事前協議として、地中関係(支持地盤深度/地下水位/地下埋設物/土壌汚染)
▽設計関係(設計図書との調整/設計間の整合)
▽資材関係・周辺環境(近隣対応/騒音振動/日照阻害など)
▽天災(地震、台風など)
▽その他(法定手続き)
─の12項目を挙げた。
一般に、民間の建設工事では公共工事の発注とは異なり、請負代金や仕様、工期などについて受発注両者の間で柔軟に交渉や協議の機会が設けられる。この場合、施工上のリスクや建築物の品質、安全性、消費者への引渡日が決まっている物件で工期延長や仕様変更などが必要となったときのリスク負担に関する理解が不十分で、認識に隔たりがあるケースが多いという。この状態のままで工事請負契約を締結し、実際に施工上のリスクが発現した場合、工期延長や追加工事に伴う請負代金の増加などに関して調整が難航し、事業の進捗全体に影響を及ぼすおそれがあるほか、協議が整わない結果、工期や品質にしわ寄せが生じ、工事施工において極めて重要な建築物の安全性の確保に大きな影響が生じる。
指針では、このような事態の発生を防ぎ、円滑な工事施工を図るためには、設計者から設計の前提となる地盤調査や設計内容について適切に情報提供を受け、事前調査の内容について関係者間で情報共有を図りながら工事条件やリスク負担などについて受発注者間で協議することが重要であると指摘している。また、実際に施工上のリスクが発現した場合に誰が費用を負担し、請負代金とリスク負担の関係がどのように整理されているかについても受発注者が十分理解した上で工事請負契約を締結することが必要であるとしている。
管材新聞 2016年7月27日 第1673号より抜粋
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