16年度上期 リフォーム受注27%増 管工事業は住宅で減少、非住宅で大幅増加
公開日:
:
業界ニュース
国土交通省がまとめた2016年度上半期(16年4月~9月)の建築物リフォーム・リニューアル工事受注額は、前年同期比27%増の7兆6137億円となり、上半期としては15年度(前年同期比17%増)に続いて増加した。「住宅」、「非住宅」関連工事とも好調だった。
調査は元請としての建築物リフォーム・リニューアル工事の受注高と、各月の最初に受注した工事2件の個別工事内容を調査し推計したもの。それによると、「住宅」関連工事の受注額は前年同期比51%増の3兆1291億円となった。15年度上半期でも同5%増加しており、上半期として増加幅を広げた。
「住宅」関連工事の受注額を業種別でみると、主力の建築工事業が4%減(1兆2975億円)と伸び悩んだものの、電機・機械器具設置工事業が504%増(1兆2339億円)と15年度上半期(115%増)に引き続き大きく増加した。このほか、一般土木建築工事業235%増(1149億円)、職別工事業4%増(3794億円)、土木工事業163%増(328億円)と堅調に推移した。管工事業は31%減(707億円)と低迷した。
「非住宅」関連工事の16年度上半期受注額は15%増の4兆4846億円と堅調に推移した。15年度上半期(同25%増)より伸び幅は少なかったが、好調に推移した。
主力の建築工事業が27%増(1兆5753億円)と好調だったことに加え、一般土木建築工事業が77%増(1兆1113億円)、管工事業も30%増(5744億円)と大きく伸びた。電気・機械器具設置工事業は4%減(8753億円)、職別工事業は27%減(3281億円)、土木工事業も87%減(202億円)といずれも低調だった。
一方、リフォーム・リニューアルの受注件数(主たるものの件数)を部位別にみると、「住宅」分野(約315万件)で「劣化や壊れた部位の更新・修繕」(19%増の約278万件)が圧倒的に多く、次位が「省エネルギー対策」(21%減の約6.2万件)。以下、「高齢者・身体障害者対応」(43%減の約3.3万件)、「防災・防犯・安全性向上」(3%減の約2万件)などが続く。
「非住宅」分野(約143万件)でも住宅と同じく、「劣化や壊れた部位の更新・修繕」(80%増の約109.1万件)が最も多く、「省エネルギー対策」(2%減の約5.5万件)、「防災・防犯・安全性向上」(31%増の約2.2万件)が上位。
工事部位別に「設備」の受注件数(主たるものの件数)をみると、「住宅」(約101万件)では「昇降機設備」(39倍増の約6.7万件)が飛躍的に伸びた。また、「空気調和換気設備」(9倍増の約12.7万件)も大幅に増加したほか、「電気設備」(4倍増の約8.2万件)、「防災関連設備」(4倍増の約1.4万件)、「廃棄物処理設備」(8倍増の約0.4万件)も好調に推移した。「給水給湯・排水衛生機器設備」(100%減の0.1万件)は振るわなかった。
「非住宅」(約70万件)では「空気調和設備」(3倍増の29.5万件)が最も多く、「昇降機設備」(6倍増の約16.4万件)と「電気設備」(14%増の16.4万件)がこれに続く。「防災関連設備」(91%増の約1.5万件)、「廃棄物処理設備」(2倍増の約0.3万件)も増加した。「給水給湯排水衛生機器設備」(100%減の約0.3万件)は低迷した。
管材新聞 2017年2月8日 第1693号より抜粋
PC
最後までお読み頂き誠にありがとうございます。
お手間でなければぜひ本記事のご紹介をお願いします。関連記事
-
-
15年度下期 リフォーム受注、堅調さ取り戻す 管工事業は非住宅で大幅増
国土交通省がこのほどまとめた2015年度下半期(14年10月~15年3月)の建築物リフォーム・リニュ
-
-
化学産業総合展開催 管材・機器メーカーも多数出展
化学産業を中心とした総合展「INCHEM TOKYO2015」(主催:日本能率協会、化学工学会)が2
-
-
ブリヂストン サイホン排水システム 水まわりの設計自由度が向上
ブリヂストンは、水が落ちることで引く力が発生するサイホンの原理を利用した新しい排水システム「スマート
-
-
トラスコ中山 AIによる商品検索サービス開始
トラスコ中山は、AIによる対話型商品検索ツール「トラスコ AIオレンジレスキュー」のサービスをこのほ
-
-
「エコ対応の管材」 協成 塩ビ外面被覆鋼管『キーロンVF』
防食管の代名詞として高い採用実績を誇る硬質塩化ビニル外面被覆鋼管「キーロン消火用VF」。 ◆キ
-
-
国交省 民間工事の品質確保へ「指針」策定
国土交通省はこのほど、民間建設工事について発注者と受注者などの関係者が施工上のリスクに関する事前の情
-
-
建機需要予測 17年度2兆1165億円、9%増 旧型機更新需要で国内増 18年度2兆781万円、2%減
日本建設機械工業会(建機工)はこのほど、建設機械需要の2017年度および18年度予測をまとめ
-
-
TOTO 「サザナ」新CMに「菌の親子」
TOTOは昨年、タンクレストイレ「ネオレスト ハイブリッドシリーズ AH/RH」で話題を集め
-
-
国交省 建設現場の「快適トイレ」事例集公表
国土交通省はこのほど、建設現場で女性技術者などに不評であったトイレについて「快適トイレ(女性も活用し
-
-
〈日邦バルブ③〉 生産現場に3Dプリンタ導入 自社金型製造し、高品質な製品や新製品の開発へ
創業135周年迎えた老舗メーカーの日邦バルブ(社長菅原博氏)は長野県松本市に全国の事業所を直轄する本