18年上半期管材生産 大方の品種で堅調
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主要管材製品の2018年上半期(1~6月)の生産高(経済産業省機械統計ほか)は、大方の品種で前年実績を上回った。バルブ、管継手、家庭用電気ポンプ、鋳鉄管は順調に生産を伸ばし、ポンプ、塩化ビニル管・継手、鋼管類も前年同期水準をほぼ維持した。
バルブの生産金額は前年同期比9.5%増の2475億円と順調に増加した。生産重量も3.1%増の7万6770トンとまずまずの水準を維持した。
品種別にみると、おおむね前年実績を上回っている。金額で大幅に伸びたのが「ステンレス弁」で、21.3%増の588億円、重量でも15.6%増であった。「高温高圧弁」は金額で13.0%増の33億円となったが、重量は7.1%減にとどまった。「自動調整弁」は金額で11.7%増の800億円、重量で6.3%増、「給排水栓類」は金額で3.4%増の555億円、重量で8.2%増、「鋳鋼・鍛鋼弁」は金額で7.3%増の65億円、重量で5.7%増といずれも堅調に推移した。
「青銅・黄銅弁」は金額2.6%増の148億円、重量2.5%減、「鋳鉄弁」は金額1.2%減の283億円、重量4.2%減と伸び悩んだ。
ポンプの生産金額は前年同期比0.2%増の1133億円、生産台数は1.1%増の124万29台と横ばいであった。
ただ、品種別にみると、好調・不調の格差がみられる。主力の「うず巻ポンプ」は金額で6.2%減の499億円、台数でも10.7%減の21万3785台にとどまり、ポンプ全体の生産高を引き下げた。「その他のポンプ」は金額で2.8%減の114億円であったが、台数で3.6%増の16万5208台、「水中ポンプ」は金額で5.8%増の135億円、台数で3.0%減の22万7595台と、いずれもちぐはぐな結果となった。乱高下する「軸・斜流ポンプ」は金額29.5%減の66億円、台数1.8%減の216台にとどまった。
一方、「耐食性ポンプ」は金額22.6%増の250億円、台数4.5%増の44万5563台、「回転ポンプ」も金額24.1%増の66億円、台数12.8%増の18万7662台と好調だった。
家庭用電気井戸ポンプの生産台数は、前年同期比7.3%増の9万8309台、販売台数も11.6%増の9万8011台と生産高を伸ばした。
管継手の生産金額は前年同期比5.6%増の518億円、生産重量も3.5%増の4万9383トンと順調に推移した。
品種別に金額ベースでみると、「鋼管製」が9.4%増の291億円と好調だった。「可鍛鋳鉄製」は1.5%増の101億円、「非鉄金属製」は1.0%増の124億円であった。
普通鋼の鋼管生産高は前年同期比2.4%増の218万8195トンであった。
用途別にみると、「特殊配管用管」が4.7%増、「かん用管」が24.6%増、「油井管」が11.5%増、「電線管」が7.7%増、「構造用管」が4.4%増、「冷けん用原管」が11.4%増であった。「配管用管」は1.5%減、「その他」も31.3%減と低調だった。
特殊鋼の「熱間鋼管」は1.4%減の90万2342トン、「冷けん鋼管」は1.9%増の8万4284トンであった。
ステンレス溶接鋼管の生産重量は前年同期比1.2%増の5万5982トンであった。
品種別にみると、主力の「配管用」は0.7%増、次位の「構造・装飾用」は1.1%増、「自動車排ガス用」は2.1%増と小幅な伸びにとどまった。「水道・屋内配管用」は1.0%増、比重の小さい「サニタリー用」は23.3%減と低調だった。
鋳鉄管の生産重量は前年同期比16.8%増の13770トン、販売重量も15.1%増の11万9945トンと好調だった。
塩ビ管の生産重量は前年同期比1.0%減の13万6298トン、出荷重量も4.3%減の13万5041トンと伸び悩んだ。塩ビ継手の生産重量は3.3%増の1万3985トンとまずまずだったが、出荷重量は6.3%減の1万3667トンと振るわなかった。
管材新聞 2018年10月24日 第1753号より抜粋
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