配管の歴史
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配管とは
世界各地の古代遺跡からはパイプやバルブの遺物が出土していますが、その起源について正確なことは明らかになっていません。今井宏氏の労作『パイプづくりの歴史』(アグネ技術センター)には、欧米では古代中国の製塩法で海水の輸送に使用していた「竹管」が最古の配管とされていることが述べられています。竹管、陶管(土管)、石管、銅管、鉛管、鋳鉄管、そして現在の鋼管、コンクリート管、樹脂管へと現代まで続き、管材料および管製法の変遷は、そのまま配管の歴史といえます。
日本製の配管製品のルーツについて
日本の配管製品のほとんどは、明治期(1868~1912年)に国産化されています。それまでは欧米からの輸入品がほとんどで、鋳鉄管・鍛接鋼管のガス管、工業用ボイラーチューブ、ステーチューブなどの管材は、米国のナショナル・チューブ、E.ヤングストン、カナダのページ・ハーシー、ドイツのマンネスマン、英国のスチュワーツ・アンド・ロイズなどのメーカー製品でした。
加えて継手やバルブは、米国のデブリンやクレーン、英国のジョージ・フィッシャーなどの製品でした。当初国産品は、これら海外製品に比べて品質面で劣勢でしたが、次第に技術力を高めて海外品を追い抜き、管継手のように輸出品に転じる製品も現れてきました。
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