15年度建設工事完工高 5年連続の増加 管工事業は2ケタ増
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国土交通省がまとめた2015年度の「建設工事施工統計調査」結果によると、総合工事業、職別工事業、設備工事業を合わせた全体の完成工事高(完工高、金額ベース)は5年連続して前年度を上回った。元請完工高、下請完工高とも増加した。
設備工事業(元請完工高)は5年連続して増加、うち管工事業も3年連続の増加となった。新設工事は順調に拡大、維持・修繕工事も堅調に推移した。
調査対象は建設業許可業者(約47万)の中から抽出した約11万業者で、集計後は全許可業者数に復元した数値としている。
調査結果によると、完工高は前年度比3.3%増の88兆2477億円と、11年度(前年度比0.5%増)、12年度(2.3%増)、13年度(10.3%増)、14年度(3.3%増)に続き5年連続して増加した。
総合工事業(8業種)は2.5%増の53兆2414億円と、14年度(3.7%増)に続いて4年連続の増加。主要業種では、一般土木建築工事業(14.1%増)が増加し、建築工事業(3.7%減)、土木工事業(0.5%減)は振るわなかった。水道施設工事業(3.6%増)は14年度(7.7%減)から盛り返した。
職別工事業(16業種)は8.4%増の13兆3476億円と、11年度(6.6%増)、12年度(2.6%増)、13年度(8.2%増)、14年度(6.2%増)に続き増加した。
設備工事業(8業種)は2.4%増の21兆6585億円と、11年度(3.9%増)、12年度(3.7%増)、13年度(9.0%増)、14年度(3.3%増)に続き堅調に推移した。構成比の小さい、さく井工事業(39.3%減)、その他の設備工事業(23.2%減)、熱絶縁工事業(19.9%減)は低迷したが、全体のほぼ4割を占める電気工事業(横ばい)が前年度水準を維持し、電気通信工事業(横ばい)、機械器具設置工事業(6.1%増)も堅調に推移、全体の約4分の1を占める管工事業(10.1%増)も順調に伸びた。このほか消防施設工事業(横ばい)は14年度(54.9%増)の高水準を維持した。
管工事業のこのところの推移をみると、10年度で10%減と、4年連続して減少し1982年度(4兆5687億円)以降の最低額に落ち込んだあと、11年度は10%増と下げ止まったものの、なお、82年度水準には届かず、12年度も不振が続いたが、13年度でようやく盛り返し、14年度、15年度と続伸した。15年度の管工事業元請完工高は、21.5%増の2兆2322億円、下請完工高は3.2%増の3兆868億円であった。
建設業全体の15年度の元請完工高(2.7%増の56兆4137億円)を発注者別にみると、「民間」は4.2%増の40兆3805億円で、6年連続で増加した。「公共」は0.9%減の16兆0331億円で、3年連続増から減少に転じた。
15年度の元請完工高を「新設工事」、「維持・修繕工事」別にみると、「新設」は2.5%増の40兆6121億円で4年連続増、「維持・修繕」は3.3%増の15兆8016億円で5年連続増。「維持・修繕」が全体に占める割合は28.0%で、前年度より0.1ポイント上昇した。
管材新聞 2017年5月10日 第1701号より抜粋
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