昨年度設備工事受注0.8%減少と低迷 民間「管工事」7年連続増
公開日:
:
業界ニュース
国土交通省がこのほどまとめた2016年度の設備工事3業種(電気・管・計装工事の各主要20社)の受注額は、前年度比0.8%減と、盛り返した15年度(4.7%増)から再び低迷した。「管工事」は7年連続で増加した。官公庁の管工事は3年連続の減少となったものの、主力の民間の管工事が堅調だった前年度の水準を維持した。「計装工事」は前年度までの5年連続増から減少に転じた。
設備工事3業種の各主要20社の受注総額は、11年度に前年度比6.2%増と低迷に終止符を打ち、翌12年度は3.4%増、13年度に12.9%増と大きく回復したあと、14年度は0.4%の微減とやや停滞、15年度は4.7%増と盛り返したが、16年度は0.8%減の3兆1046億円にとどまった。
官公庁工事は0.6%減の3570億円で、14年度(7.5%減)、15年度(6.9%減)に続いて低迷したが、下げ止まり感が出てきた。民間工事は横ばいの2兆7475億円で、14年度(0.7%増)、15年度(6.4%増)から伸び悩んだ。
設備工事別にここ数年の推移をみると、「管工事」は10年度に0.4%増と増加に転じ、11年度6.3%増、12年度1.6%増、13年度9.1%増、14年度0.6%増、15年度3.0%増と推移し、16年度は0.1%増の1兆3579億円、7年連続の増加となった。
官公庁管工事は14年度(16.0%減)、15年度(3.0%減)に続き0.5%減の1743億円と振るわなかったものの、主力の民間管工事が14年度(3.8%増)、15年度(3.9%増)に続き0.2%増の1兆1836億円と堅調に推移した。
ビル・工場などの各種設備の制御機能を支える「計装工事」は11年度に16.4%増と低迷から盛り返したあと、12年度2.0%増、13年度6.0%増、14年度3.4%増、15年度0.6%増と堅調に推移してきたが、16年度は4.2%減の3266億円にとどまり、5年連続の増加から減少に転じた。
官公庁計装工事は、15年度(41.2%減)の大幅減から16年度は11.0%増の377億円とやや回復したが、民間計装工事が15年度(9.3%増)までの5年連続増から16年度は5.9%減の2888億円と低迷した。
主に施設構内の電気設備を設置する「電気工事」は、0.8%減の1兆5472億円で、15年度(6.7%増)から再び減少した。
官公庁電気工事は15年度(0.1%減)に続いて16年度も1.4%減の1600億円と2年連続して減少、主力の民間電気工事も15年度(7.6%増)から16年度は0.8%減の1兆3871億円と振るわなかった。
管材新聞 2017年6月28日 第1706号より抜粋
PC
最後までお読み頂き誠にありがとうございます。
お手間でなければぜひ本記事のご紹介をお願いします。関連記事
-
-
JFEスチール 国内向け鋼管全品種を5%値上げ
JFEスチール鋼管営業部はこのほど、国内向け鋼管全品種の値上げを発表した。 鍛接管、電縫管、継目無
-
-
バルブ工業会「ばるちゃん」LINEスタンプ販売開始
日本バルブ工業会はこのほど、バルブイメージキャラクター「ばるちゃん」のLINEクリエイターズ
-
-
17年度の建築着工面積伸び悩む
国土交通省はこのほど、2017年度の建築着工統計調査結果を発表した。それによると、全建築物の着工床面
-
-
昨年度建築物リフォーム 住宅、非住宅とも低迷 管工事業は受注額で増加
国土交通省がこのほどまとめた2017年度の建築物リフォーム・リニューアル工事受注額は、前年度比20.
-
-
IDE研究所分析 設備配管の管種選定動向 樹脂ライニング管が依然高シェア
配管の研究調査と鋼管業界への支援活動を推進しているIDE研究所はこのほど、商業建築の空調衛生設備配管
-
-
日商調べ 中小の設備投資意欲増大
日本商工会議所が5月の早期景気観測(LOBO)調査に付帯して会員中小企業に行った「2017年度設備投
-
-
中小製造業の投資意欲増大傾向続く
日本政策金融公庫(日本公庫)がこのほどまとめた中小製造業設備投資動向調査結果によると、2019年度に
-
-
9月新設住宅着工、7カ月連続増 持家・貸家各5カ月連続増、分譲住宅は再び減
国土交通省が発表した9月の新設住宅着工戸数は、前年同月比2.6%増(7カ月連続増)の7万7872戸と
-
-
モノタロウ 熱中症対策で「熱さ指数計」が売れ筋に
真夏日、熱帯夜が連日発表され、熱中症に配慮する季節がやってきました。今年5月、厚生労働省は、職場での
-
-
昨年のバルブ生産金額 2年連続増加
2015年のバルブ生産高(経済産業省まとめ)は生産重量こそ前年実績を下回ったが、生産金額は微増ながら
PC
- PREV
- スパナとレンチの違いとは?
- NEXT
- 4~6月期景況判断 全産業で「下降」超






