伊コミサ社 アルミ複合ポリ管市場へ本格参入
イタリアの有力パイプメーカー、コミサ社(ロンバルディア州ブレシア県ピゾーニェ)はこのほど、わが国のアルミ複合ポリエチレン管市場へ本格参入した。内外層とも高耐熱ポリエチレン(PE-RT)タイプⅡを使用したアルミ複合ポリ管とプレス式継手及び国内で好評のワンタッチ式継手(PRONTFIT)を提供する。ワンタッチ式継手は、接合後も専用工具を使えば取り外し・再接合が可能である。
日本市場でのアルミ複合ポリ管システムは、温水パネルヒーティング用配管分野での採用が顕著であるものの、給水・給湯用配管市場では伸び悩んでいる。しかし、世界の給水・給湯用配管市場をみると、欧州など(EU、ロシア)や中国では架橋ポリエチレン管システムの欠点を克服した新材料として主流となっている。わが国で架橋ポリエチレン管システム及びポリブテン管システムが主流となっているのは、僅かなコストアップへの抵抗に起因するところが大きいといわれる。
また、厚生労働省健康局水道課の「水道の耐震化計画等策定指針」でも指摘されている宅内の給水装置(給水管)の地震被害多発に関しても継手(プレス式)の耐震化として考慮されている。さらに、わが国ではワンタッチ式継手が多く採用されている。
こうした情勢を受けてこのほどコミサ社は日本市場へ本格参入したもの。保温材付管を揃えており、管との密着性は日本の多くの製品に比べ優れ、現場でのすり傷も軽減されるほか、コストパフォーマンスもよく、国内の架橋ポリ管システムと十分価格競争が可能としている。品質的には、世界で最も権威のあるDVGW(ドイツ ガス水道協会)を始め、多くの国の認証を取得している。国内でもアルミ複合ポリエチレン管協会に所属しており、同協会から製品の性能について高く評価されている。
現在、継手に関して日本仕様(ねじ規格、材質、品揃え)へ改良中で、今年9月の発売を予定。
一方、ヒートポンプ配管(エコキュート連絡配管)については、日本のアルミ複合ポリエチレン管協会(MLPA)で特厚管「内層が電子架橋ポリエチレン PE-XC)の使用に限定しているが、さらに性能を向上させた安価な製品を研究中だという。同社は今回の日本市場参入で取り扱い事業者を募集している。
管材新聞 2017年3月15日 第1696号より抜粋
PC
最後までお読み頂き誠にありがとうございます。
お手間でなければぜひ本記事のご紹介をお願いします。関連記事
-
アロン化成 生産体制再構築
アロン化成は、管工機材事業の基盤強化、収益の維持・拡大へ向け、名古屋工場・関東工場・尾道工場(3工場
-
下水道全国データベースが稼働 国交省受託事業
国際航業、メタウォーター、日水コンの3社による共同企業体は、国土交通省から受託した下水道全国データベ
-
LIXIL住生活ソリューションなど 中古住宅・空き家流通の活性化支援ソフト
LIXIL住生活ソリューションと日本ホームステージング協会は中古住宅・空き家の流通を活性化する同協会
-
管材新聞 社説 2015.10.14
○住宅リフォーム推進協議会(リ推協)などリフォーム関連の15団体は「リフォームで生活向上プロジェクト
-
WSP小径管部会 会員社製品の総合カタログ発行
日本水道鋼管協会小径管部会はこのほど、会員社の個別パンフレットを集約した総合カタログ「日本水道鋼管協
-
TOTO 水栓金具の新マザー工場棟建設 17年秋稼働予定
TOTOは1月29日、水栓金具等を製造するTOTOアクアテクノ(福岡県北九州市)本社・小倉工場敷地内
-
TOTO 菌の親子 CM第4弾 8月発売の新ネオレストをPR
https://www.youtube.com/watch?v=qMZAUk8i4D8 TOT
-
JFEスチール 国内向け鋼管価格を追加値上げ 1月契約分より全品種・全需要分野で10%
JFEスチール鋼管営業部は昨年12月19日、国内向け鋼管価格の追加値上げ(今年度3回目)を行うと発表
-
今年度設備投資計画 大企業で7年連続増加
日本政策投資銀行がこのほどまとめた大企業(資本金10億円以上)の全国設備投資計画調査結果(6月調査)
-
今では珍しくなったハンドル蛇口がおしゃれに大変身
昔は学校などでよく見かけた、水が出るところにハンドルがついている蛇口。 MITを卒業したプ
PC
- PREV
- 16年のマンション発売 3年連続で前年比減少
- NEXT
- 日本バルブ工業会 バルブフォト五七五