一ノ瀬創立70周年 盛大に記念式典・懇親会開催

公開日: : 業界ニュース

 コントロールバルブや特殊弁、流体制御機器の設計・製造・販売を手がける一ノ瀬(本社・大阪市西区千代崎1の9の1)は今年8月で創立70周年を迎え、4日、大阪市浪速区のホテルモントレグラスミア大阪で得意先、国内外主要仕入、同社OB社員らを招き盛大に創立70周年記念式典を挙行した。70周年の大きな節目を祝い合うとともに今春新社長に就任した一瀬知史社長のリーダーシップの下、流体制御のプロフェッショナルとして”Smoothな未来”の実現を目指し力強く踏み出していくことを誓い合った。

記念式典

 創立70周年記念式典には得意先、国内外仕入先などから174名が参集した。式典でははじめに一瀬克彦会長が挨拶に立ち今年8月に70周年を迎えたことへの感謝の言葉を述べるとともに「全国各地から多くの方にお集まりいただき感謝している。各テーブルに一ノ瀬の発展に尽力してくれたOB社員の元気そうな顔もちらほら見られ懐かしさで胸がいっぱいになってくる。話は尽きないと思うが時間の許す限り歓談の花を咲かせて欲しい」と述べ、ステージ前方に設置された大型スクリーンで創業当時からの写真を交えながら70年の歩みについて紹介を行った。

 一瀬会長は「一ノ瀬の歴史は創業者である父・初太郎が14歳の時、新田菊之助商店で丁稚として働き始めたところから始まる。昭和19年に一ノ瀬製作所を創業し砲金製バブルの販売を開始したが、戦争で立売堀界隈も壊滅的な被害を受けた。そのような状況の中、約30社の機械工具・継手・バルブ業者が集まり『立売堀新町振興会』が生まれ当社も仲間に加わり24年に一ノ瀬バルブとしてINS印の砲金バルブの製作・販売を開始した。昭和30年にオリジナルブランドであるエスペロバルブを開発し、現在まで海外でも多数の納入実績を誇っている」と復興から今日までの歩みと製品開発の歴史に触れ「私自身は昭和44年に入社したが、これからは何か強みがないと厳しいと考え、大手バルブメーカーと代理店契約を結んでいった。昭和63年にCIを導入し社名を現社名に改称し、国内拠点だけでなく海外にも頻繁に足を運び台湾、中国、シンガポールと拠点を拡充させていった。近年は、コントロール制御分野への参入やユニット販売など時代のニーズに対応した先駆的な製品開発を心がけ現社長がスタートさせたクラフトビール事業も軌道に乗りつつあり大きな柱に成長することを期待している。国内外9拠点から世界に向け、社会に貢献する未来につながる仕事を創造していきたい」と述べ、これまでの協力への感謝とさらなる支援を呼びかけ、一瀬知史社長を壇上に招き固い握手を交わし会場は大きな拍手で包まれた。

 引き続き、一瀬社長が「会長から70年の歴史が紹介されたが、私自身は打楽器演奏にハマリ、大学も大阪芸術大学に進学し卒業後もしばらく音楽の道を志すなど一ノ瀬に入社することなど考えてもいなかった。父も若い頃は同じような思いをした経験があり、子どもには好きなことをさせたいという考えがあったようだ。卒業後2年ほど好きにさせてもらっていたがプロのオーケストラのオーディションに不採用となった時、『いつまでも俺が生きていると思うなよ』と言われ、入社を決意した。先ほど紹介した通り、戦後の焼け野原から事業を興したが、皆様のおかげでこうして節目を祝うまでに成長することができ創業者と父への尊敬と感謝の思いで胸がいっぱいである。父が75歳になったのを機に社長に就任したが、振り返れば70年という長いレールが敷かれているが、目の前には何もなく自分で決めなければ前に進むことはできない。70年はあくまでも中間地点であり、次のステップに向けビジョンを描いていかなければならない。社員一丸となり皆様とともに新たな歴史を刻んでいきたい」と熱く決意を述べたところで当日出席していた長男で4代目社長(予定)の遼太郎君(3歳)が会場後方から登場し、マイクを握り締め「バルブを買ってください」とさらなる営業協力を呼びかけ笑いと暖かい拍手に包まれる一幕も。

 続いて、得意先を代表して戦後すぐから取引のあるオサキ代表取締役社長の尾崎典之氏が挨拶に立ち、自身の祖父と創業者である初太郎氏との思い出話や自身が同社とともに大型プラント設備を受注し納期対応に奔走した頃のエピソードを感慨深げに語るとともに「時代の変化に対応しながらも創業者の精神が会長、社長へと脈々と受け継がれていることを改めて感じた。流体技術で培った実績を活かして新たな事業にチャレンジしてこれからも販売店にとってなくてはならない仕入先であり続けてほしい」と述べた。
 メーカーを代表し、キッツ代表取締役社長の堀田康之氏が「一ノ瀬さんがステンレスボールバルブを率先して拡販していただいてなければ今日のキッツの姿もない。4代目のお姿を見ていると一ノ瀬さんの未来は安泰と確信した。これまで築き上げてきた実績を礎にメーカーを引っ張ってほしい」とさらなる発展を祈念し、同社ワンズブルワリーで醸造したビール”ケルシュ004”で乾杯し開宴。

 和やかに歓談が交わされる中、宴半ばには一瀬社長がカホンと呼ばれるパーカッションを務めるバイオリン、ベース、ギターの4人編成バンド「ビールに合う音楽研究会」による器楽演奏も行われた。遼太郎君の飛び入り参加によるダンスやワンズブルワリーCM曲「もう一杯!」などアンコールを含む全6曲の演奏で会場は熱気に包まれ大いに盛り上がった。

 中締めでは、フジキン代表取締役の小川洋史氏が「昔の立売堀の商売は独特で、問屋でありながら自社ブランドを持っていた。当社にとって一ノ瀬さんは経営面で学ぶことが多くモデルとして参考にさせていただいた。これからも大いに発展してほしい」と述べ、手を2回打ち鳴らすニッポン締めで散会した。

 翌5日には、神戸市北区の北六甲カントリー倶楽部東コースで有志ら52名が参加し記念ゴルフコンペも行われ、和やかに懇親を深めながらも互いの腕を競い合った。
上位入賞者は次の通り敬称略、数字はグロス、ハンデ、ネットの順)。

▽優勝=有村誠(有村鋼機商会社長)90、19.2、70.8
▽鳥居裕士(昇栄機工社長)94、22.8、71.2
▽山田健次郎(第一機工社長)81、9.6、71.4。

管材新聞 2019年10月23日 第1788号より抜粋

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