外需大幅減ながら民需、官公需とも増で2年ぶり増 2018年環境装置受注額6491億円 水質汚濁防止装置は9.1%増 2285億円
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日本産業機械工業会が公表した2018年暦年の環境装置受注額は、前年比1.0%増の6490億7700万円(2年ぶり増加)であった。
▼環境装置の受注実績
部門別では国内民需製造業、非製造業、官公需とも増加し内需が6.6%増、外需は45.8%減と大きく落ち込んだが全体では微増だった。機器別では水質汚濁防止装置、ごみ処理装置、騒音振動防止装置の3機種が増加し、大気汚染防止装置が大きく落ち込んだ。
需要部門別にみると、民需は3.4%増の1055億円で、2年ぶり増。民需のうち製造業は1.0%増の564億4200万円で2年ぶり増。「鉄鋼」向け排煙脱硫装置が減少したが、「化学」「鉄鋼」「機械」向け産業廃水処理装置の増加による。
非製造業は6.2%増の490億5800万円で2年ぶり増。「電力」向け排煙脱硝装置、事業系廃棄物処理装置、「その他」向け産業排水処理装置、事業系廃棄物処理装置の増加による。
官公需は7.3%増の5064億1200万円で2年ぶり増。汚泥処理装置、都市ごみ処理装置、事業系廃棄物処理装置の増加による。
民需、官公需を合わせた内需は6.6%増の6119億1200万円。外需は、排煙脱硫装置、事業系廃棄物処理装置の減少により45.8%減の371億6500万円だった。(4年ぶり減)。
装置別にみると、大気汚染防止装置は64.7%減(3分の1強)の217億8300万円。排煙脱硫装置の「鉄鋼」「電力」、海外向け減少により2年連続で減少した。
水質汚濁防止装置は9.1%増の2284億6300万円で3年連続の増加。産業廃水処理装置の「化学」「鉄鋼」「機械」「その他非製造業」向け、汚泥処理装置の官公需向けが増加したことによる。
ごみ処理装置は、都市ごみ処理装置、事業系廃棄物処理装置の官公需向けが増加したことから7.2%増の3972億400万円(2年ぶり増)。
騒音振動防止装置は36.6%増の16億2700万円。「その他製造業」向け騒音防止装置の増加により2年ぶりに前年を上回った。
水質汚濁防止装置を装置別にみると、産業廃水処理装置が51.2%増の605億4100万円、下水汚水処理装置が7.1%減の989億1800万円、し尿処理装置は91.4%減(1割弱)の5億2200万円、汚泥処理装置が25.1%増の625億7900万円、海洋汚染防止装置は7.7%減の1200万円、関連機器は11.9%減の58億9100万円だった。
なお、昨年12月の実績は、環境装置全体で253億3600万円(前年同月比52.5%減)だった。需要部門別では、民需製造業マイナス99億1000万円(比率計算不可能、「鉄鋼」向け排煙脱硫装置の減少による)、民需非製造業22億4700万円(20.3%減、「その他非製造業」向け事業系廃棄物処理の減少による)(民需合計マイナス76億6300万円)、官公需301億9300万円(29.9%減、都市ごみ処理装置の減少による)(内需計225億3000万円、56.8%減)、外需28億600万円(133.8%増、約2.3倍、都市ごみ処理装置の増加による)。
装置別では大気汚染防止装置マイナス125億6900万円(比率計算不可能、「鉄鋼」向け排煙脱硫装置の減少による)、水質汚濁防止装置197億6200万円(19.9%増、官公需向け下水汚水処理装置、汚泥処理装置の増加による)、ごみ処理装置179億7800万円(47.8%減、官公需向け都市ごみ処理装置の減少による)、騒音振動防止装置1億6500万円(358.3%増、約4.6倍、「その他製造業」向け騒音防止装置の増加による)。
管材新聞 2019年3月20日 第1767号より抜粋
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