16年度建設投資 1.6%増の51兆7700億円
国土交通省はこのほど、2016年度の建設投資を前年度比1.6%増の51兆7700億円とする見通しを発表した。14、15年度と2年連続減少から増加に転じる。政府投資、民間投資とも増加し、民間投資は2年連続の増加となった。今回、政府が決定した28兆円の経済対策の効果は想定していない。
同省の「建設投資の見通し」は、全建設活動について出来高ベースの投資額を推計したもの。建設投資は1992年度の84兆円をピークに減少基調となり、10年度にはピークの半分程度にまで落ち込んだ。その後、東日本大震災からの復興などにより回復傾向を示したが、ここ3年はやや停滞気味となっていた。
昨15年度の建設投資(見込み)は、前年度比0.6%減の50兆9500億円。このうち政府投資は6.1%減の21兆5500億円と伸びなかったが、民間投資は4.0%増の29兆4000億円と堅調に推移した。建設投資総額を建築と土木に分けてみると、建築投資が2.1%増の27兆1300億円、土木投資が3.5%減の23兆8200億円であった。
16年度の建設投資については、引き続き民間投資が堅調に推移するのに加え、復興予算や15年度の補正予算などに係る政府建設投資が見込まれることから増加するとしている。
16年度建設投資は、1.6%増の51兆7700億円となる見通しである。このうち、政府投資は0.8%増の21兆7300億円で、15年度から増加に転じた。
「政府建築投資」は0.8%増の2兆7200億円、うち住宅投資が7100億円(0.8%増)、非住宅投資が2兆100億円(0.8%増)。
「政府土木投資」は0.8%増の19兆100億円、うち公共事業が16兆2900億円(0.8%増)、公共事業以外が2兆7200億円(0.8%増)。
民間投資は2.2%増の30兆400億円で、2年連続して増加する。「非住宅建設投資」(非住宅建築および土木)は2.3%増の15兆3100億円で、うち建築投資は1.6%増の10兆1600億円、土木投資は3.8%増の5兆1500億円。
「住宅投資」は2.0%増の14兆7300億円となる見通しである。
16年度の建設投資総額を建築と土木別にみると、建築投資が1.8%増の27兆6100億円、土木投資が1.4%増の24兆1600となる見通しである。
一方、16年度の建築物リフォーム・リニューアル投資額は0.1%増の11兆1400億円となる見通しである。住宅37.8%、非住宅62.2%の割合。
建築物リフォーム・リニューアル投資額に、16年度の建築投資見通しの「建築」投資額を加えた合計額(重複計上分を除く)は、35兆1700億円程度となる見通しである。うち、建築物リフォーム・リニューアル投資額の占める割合は住宅で21.9%、非住宅で43.4%、総計で31.7%となる見通しである。また、建築物リフォーム・リニューアル投資額に、建設投資見通しの「総計」投資額を加えた合計額(重複計上分を除く)は、59兆3300億円程度となる見通しである。
管材新聞 2016年8月10日 第1675号より抜粋
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