配管ニュース詳細
アルミ複合ポリ特厚管が完成
アルミ複合ポリエチレン管協会は、ヒートポンプ配管に適したアルミ複合ポリエチレン管「TYPE X 特厚管」を発表した。これにより、同協会取り扱い製品の市場別使い分けを明確にした。
今回商品化した「特厚管」は、電子架橋ポリエチレン内層を従来(一般管)より約2倍厚くし、5層の複合管構成を再構築したもの。ヒートポンプ配管に従来のアルミ複合ポリエチレン管(金属強化ポリエチレン管やアルミ三層管とも呼ばれている)が採用され7年以上の実績がある。銅管のように緑青、マウンドレス腐食や孔食がなく、架橋ポリエチレン管のように施工時のスプリングバックや温水変化による管の蛇行もないため、長寿命で施工性がよく、仕上りがきれいな新材料として期待されてきた。
しかし、これまで次のような多くの不具合が顕在化している。
1.高温塩素水が原因と思われる内層膨れの発生による機器停止(流量不足)
2.同内層膨れに起因する外層亀裂からの漏水
3.施工時の急激な曲げ配管によって管が折れ機器停止(流量不足)
4.ワンタッチ式継手からの漏水(東日本大震災時)
5.Oリングの高温塩素水による劣化
――などである。
同協会では発足当時(2010年)から前述の1.または2.の不具合がエコキュート稼働開始から5〜6年程度経過後に発生する可能性が高いことを指摘してきた。そして、これらの不具合を解決するため、内面膨れのメカニズムを想定し、エコキュート実機による試験を繰り返し、特厚管+スライディングスリーブ式継手(Oリングレス耐震継手)の完成に至った。
同時に、前述の4.及び5.が解決されている場合に限り、ワンタッチ式継手も使用できるようにした。
荏原製作所
省エネ、低騒音 家庭用給水ポンプ
荏原製作所は、省エネルギー・低騒音を実現した家庭用給水ポンプ「エバラレッシャーミニHPE型」を11月から出荷開始する。
新製品は一般家庭での井戸水の給水向け製品で、従来機種に比べ約48%の省エネと約12dBの騒音低減を実現(同社従来機種HPA型250ワット比)し、顧客の省エネ志向と住宅地での騒音対策に応える。
ポンプの「高効率化」とPMモータの採用に加え、インバータ制御による「効率的運転」によって、最も使用頻度の高い10リットル/分前後での消費電力で大幅な省エネを実現すると同時に、騒音値も大きく低減し、環境基準で住宅専用地域の夜間の基準値とされる45dBを下回る41dBでの運転が可能となった。また、耳障りな高音域を抑えることで、体感騒音値も低減させた。
新製品はポンプの省エネルギー化の手法である機器の「高効率化」と「効率的運転」を進化させた新しい省エネルギー形ポンプSE(Save Energy Pump)シリーズの高性能モデルSSE(Super Save Energy Pump)シリーズにラインナップされる。
同社グループでは、ポンプはもちろん、さまざまな省エネ製品の開発を一層推し進め、顧客のさら要望に応えるとともに、より一層の地球温暖化対策、環境負荷低減に貢献する製品開発に取り組んでいくとしている。